豆腐懐石の誕生の秘密
気付きましたか?玄関脇のとうふ工場に。
そのとうふ屋さん並みの大きさにたいていの人はびっくりします。
「わかった。旅館やるまえはとうふ屋だったのね?」
と言う人もいます。
豆腐工場がつくられた、もとをたどれば民話のおばあさんに行きつきます。
猿ヶ京ホテルの夜のお楽しみと言えば、いろりばたの民話(みんわ)のかたり。
実は、この民話(みんわ)のほとんどは、おかみがここ猿ヶ京の
おばあさんたちから聞いた本物のむかし話なのです。
おばあさんに話しを聞きに行って飯どきになると、おいしい手料理が出てきます。
そのひとつに、地元で取れた豆ににがりを混ぜて作った豆腐がありました。
「おいしい!!おばあちゃんこれどうやって作るの?」
その大豆のほのかな甘さが残る豆腐の作りかたを教わって、自分で作ってみてもおいしい。
そうすると色々な人に食べさせたくなります。自宅に来た人に食べさせると、
「おかみさん、こんなうまいものをお客さんに出さないで自分たちだけで食べてるのはずるいよ。
絶対にお客さんに出すべきだよ。」
とほとんどの人に言われました。そこで、
「うちにいらっしゃる全てのお客さまにこの豆腐を味わって頂こう!」
と、思いきって豆腐工場を作ってしまいました。平成の世になってのことです。
またお客様に更においしく味わっていただくために、腕ききの板前にも来てもらいました。
そして、自家製の豆腐や豆乳、湯葉と地元群馬の牛肉や豚肉、新鮮な野菜を組みあわせた、
まろやかな味の豆腐懐石が考案されました。
女性はもちろん、男性のお客様にもご好評を頂いております。
このように猿ヶ京ホテルの豆腐懐石は、地元の郷土食にもとづいた、地元の食材を使った
地に脚の着いた名物料理なのです。そんな思いをかみしめながら、ごゆっくり召し上がりください。
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