鎌倉小町通りの『窯人鉢の木』の和菓子
「かまうどはちのき」なんだそうである。鉢の木は謡曲の「鉢の木」から取ったもの。この本店は建長寺の隣りにある料亭だ。建長寺は謡曲鉢の木の主人公北条時頼が建立し、その廟があるところ。謡曲では北条時頼は旅の僧に扮して佐野源ザ衛門常世を訪ね、一晩の宿を求める。佐野は貧乏生活をしていて、囲炉裏にくべる薪もそこをついた。そこで大切な鉢の木を切り刻み、囲炉裏にくべてこの僧をもてなした。この佐野には群馬県高崎の佐野と栃木県の佐野の二説がある。
「上毛野佐野の舟橋取り放し親はさくれど吾はさかるがへ」と万葉集にも詠まれた群馬県の誇る歌枕「佐野の舟橋」は古代では有名だった。実際に時頼は群馬の佐野にきたのだろうか。
この和菓子、さすが鎌倉と言う美しさと味で、久々に朝ドラの「あすか」を思い出してしまった。食べている時はそう言う連想はなく、ただもくもくと「生活笑百科」を見ながら食べている。
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