追悼 十首
平成十八年七月二日日曜日
上野の国甘楽郡にみまかりし 余人を以って代え難き 先達のとむらいにて詠める。
・君と我 原の野を行きし 去年の秋 その木道に雪は残れり
・君がため 購いおきたる 文庫本 袋も解かず そこにあるなり
・高速の 車窓から見ゆる つるぎやま 悲し曇りて 霧の雨
・その宿の紫陽花かおる車寄席 迎え入れるは 鶯の声
・やすらけきそのかんばせに声をかけ だきおこしそな我が同胞
・その宿の脇をながるる沢の端の たもとに咲くは雪ノ下かな
・自信家の君にふさわし前髪を後ろへなでしその肖像
・才長けて見目うるわしき教え子の 守りし帳場は水ももらさじ
・我のことはなべて見透かし君ならば これよりもまた我をさとさん
・雨あがり甘楽野の空晴れ渡る 君は着きしか彼のあまつくに
しみじみ詠ませていただきました。。。
投稿: 露珠@ホテルルカ | 2006-07-05 23:48