手向山(たむけやま)と並んで、中庭のカエデで目立っているのは猩々(しょうじょう)の木でです。この旅館の先代主人が愛したカエデで、敷地内の自分の住まいの隣りに植えてありました。孫たちもこの木によく登って遊んだものでした。
このカエデの特徴は春の新芽は紫紅色で美しく、それからいったん緑色に。やがて秋も深まると今度は黒みを帯びた深紅色に葉が染まり、一番最後まで落葉しません。猩々とはオランウータンのこととか、大酒のみのことと辞書に出ています。このカエデにかぎって言えば、秋よりも春の方が美しいかも知れませんね。
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